社会的に虐げられてきた当事者が支援を受ける対象ではなく、自らの課題として取り組む活動が広がっています。まさに当事者発の実践体が全国的に広がりゆくなかで当事者主体の時代が到来しています。こうしたなかで当NPOも自分事として、できる事業に関係をもってさまざまな人たちとの交流を通して失われてきた自信を取り戻してきたといえます。

現代の地域社会はますます他者に対して攻撃的要素が厳しくなり、その矛先が弱いものへと向けられがちです。それぞれの当事者ができることは限られていますが、しかしつながることで新たな道筋を見つけ出すことができる可能性が秘められています。

一人でも多く当事者が当NPOの仲間となり、これからの地域社会をともに切り拓いていく実践活動ができることを願っています。

理事長　田中　敦（Atsushi Tanaka）

• 小学6年生時に転校した学校で「いじめ」に遭い、中学生から不登校となる。
• 高校には進学せず、そのまま在宅状態となる。その後民間私塾につくられたスクールに通い、似た境遇の人たちと出会い、人生のリカバリー過程を歩む。
• 遅れて高校から大学に進学。卒業後いったん仕事に就くもうまくいかず、大学院を経て1999年にレター・ポスト・フレンド相談ネットワークを設立。
• 2010年にNPO法人化し現在に至る。